★その壱拾五
東京の「空(くう)」(Tel 03-3311-6322)さんでは、6月に「日高見特集」を行った。大変好評だったとのこと。当サイトを見たと、若者(わげもん)が訪ねて来たそう。そこで「空」のご店主、河瀬達哉さんのコメントを紹介してみっぺ。
「日高見特集を始めましたが、まずは天竺の(生)雄町と愛山、それに山田錦大絶賛です。また、中取り大吟醸ですが、私も少し味見をさせていただきましたが、旨味、香り、キレのバランスが芸術品ですね。今年の出来も同じものが出てますか?」
 まあ、このクラスの日高見は、凄くて当たり前という期待が当然ある。その高い要求に応える日高見も素晴らしい。

 「芳醇辛口純米、すばらしい!佐々木さんの文面では50代がターゲットとしてましたが、なかなかどうして、当店では20代後半のお酒を覚えた世代に絶賛でした。解りやすい特徴が、日本酒らしさを表に出していると感じました。その旨社長にお伝えください」
 芳醇辛口純米は、元々は50代の愛飲者の要望に沿う形で実現した酒。しかし、旨いものに本来年齢は関係ないね。いづみやでも、今この酒人気です。

 「大吟中取り生の存在感ときたら、うちのすべての食メニューに勝るものです。食後酒としてかなり良いと思います。今日のお客様に最後の“〆め”としてすすめて飲んでいただいたら、“今までの酔いがさめた!目も覚めた!”とのコメントでした。また後に注文したいと思います」

 ウハハハッ! これは凄い!酒のグレ−トさに酔いがさめたとな。いや、判ります。余りにもステージの違う酒は、口の中での広がりや喉越し、胃の中かの納まる処etc_全ての面 で全く違うもの。「凌駕」というやつですよ。
 あ、凌駕といやね。全く関係ないけど。大相撲の元横綱輪島が、十両入りして最初の相手が凌駕という力士だった。知ってた?知るかい!!
 この大吟醸中取り生は720mlONLYで、3月に1回限り注文のみを瓶詰めするもの。同じ1.8P瓶とはまた別 の更に高いグレードの酒。1.8Pに換算すれば1万円を超え、商売として出すにはちょいと二の足を踏んじゃうよね。
 それでも!これで儲けるというよりも、先ずは河瀬さん、あなた自身の「舌」に対する投資だと思って試してみませんか、とすすめたんですよ。
人間って酒と同じでね。歳を重ねて熟成の人間味醸し出す人がいれば、逆に老(ヒ)ねちゃう人も。老ねちまうと、人のいう事にキチンと耳傾け難くなり、屁理屈ばかりこねるようになって。「舌」もそう。妙に染まらない「舌」にピンと味を覚えこませ、そしてキリの味も知る。そうして舌の「物差し」の幅を広げる。大事だっちゃね。
 酒屋のおやぢは勿論だげど、飲み屋の店主も、もっと「舌」に投資しないと。 河瀬さんも今回キチンと投資したといえますね。前に言われたことあんの。私は、扱う酒を1回だけでなく、時期が来たらまた自主的に開封して味のチェックをしてるよと、仲間の酒屋さんに言ったら「そんなごどしたら損すっちゃ」だど。

 ●日高見 天竺 純米吟醸 愛山
 ●  同    芳醇辛口純米


 天竺愛山の火入れ酒。生酒の人気の煽りで、この酒も少量しか入らず。
貴重なんで、1本丸まる開けんのはなぁ_と思いつつ、チェックしないとリストも作れないんで、エイッ!と開けまましたよ(損すっちゃ?!)
 ウ〜ム。これも素晴らしいなぁ。愛山特有の品の良さがあるので、香も旨味もキッチリ出ているのに仰々しさはない。さすが。
 一方の芳醇辛口純米は先に書いた通り。社長が来てくれた時、この酒に関し「香りは出ていませんけどね」という。「この酒は香り出さなくて正解だっちゃ。この味わいに香り立ってたら逆にジャマになって、すぐ飽きるんでね。香りある酒は、別 の日高見に求めればいいんだから」
 というと「いや〜正にそうなんですよ。そう考えて造ったんで、そこまで理解って貰えたら嬉しいですよぉ」と社長。「日高見のごどは、オラさきげっ!」てか。

 ●墨迺江 純米吟醸 改良雄町

  取り扱い店限定純米吟醸シリーズの第2弾が入荷。今年は例年の五百万石に代わり、この米での仕込み品。雄町のルーツ、岡山に対し、こちらは改良雄町。
「雄町のどこを改良したの?」
「あ、それを聞いてなかった」
ということで、社長への宿題としておいた。
 水を吸いやすいこの米。ここでも締めてかかったようで、香りと旨味は程よくジンワリあるものの、決して全面 にド〜ンと出していない。筋はとても良いので、これから先伸びて来るべね。食中酒としてポイント高し。

 ●蔵王 純米 美山錦

 6月に入荷したこの酒。あんべいがすとぉ(塩梅が良い)。端正さの中に、キチンとした旨味がある。飲むほどにジンワリと旨味が戻るので、呑み助には「こでらんね」(堪らない)。
 7月22日、東京のファンク・ブルース・バンド「Jungle Hop」を見に行った。会場で飲んで、バンドの連中を連れて国分町の「なつかし屋」さんで飲んだ。
  で、宮城の地酒各種飲んだ中で、清酒大好き人間のドラマーの岡地君は、この蔵王をいたく気に入ってくれてね。ご一行様、うちに泊まっていったんだけど、岡地君はこの酒2本買ってくれました。
  酒の「評」って色々あっていいんでね。一飲した時の「評」。長く飲んだ後の「評」。この蔵王などは後者で評した時こそ!。
 7月下旬、萩の鶴の萩野酒造さんからTel入った。息子さんがかけてきたんだけど、8月に東京で何と燗酒を飲む会をやるんだど。
「この暑い時に?」
「いや、だからこそ敢えてやるんです」
 で、東京で萩の鶴を飲める店として「空」さんを案内パンフレットに紹介して良いか、との事。いいと思うけど、先ずは「空」さんに連絡してみて、と伝えた。
  早速翌日、「空」さんからの注文Faxにはこう記してありました。
「ふたつ返事でOKを出しました。電話の中でも佐々木さんが言っていた、人の良さを感じる事ができましたので」
  単に「酒」を買って貰うだけではなく、「人」の部分も伝えたい。そんな事の一端が、ちょべっとだけ出来たのかなと、嬉しく思うおやぢでありました。
 というところで、んでまず。


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いづみや
〒980-0001 仙台市青葉区中江2-15-17
電話 022-223-3792
店主/いづみやのおやぢ=佐々木健一
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